昭和世代の方が耳にすると、某コミックが最初に浮かんでしまう「キャッツアイ」。まるで猫の目のような光がパワーストーンの表面に走る現象です。
聞けば誰でも知っている名称ですが、実はかなりの確率で誤解されているのをご存知ですか?
では、数々の魅力を秘めたキャッツアイについて語っていきましょう。
目次
「キャッツアイ」はパワーストーンの名前ではありません
「猫目石」の和名がついたこのパワーストーン、実は石そのものを示す名前ではありません。キャッツアイと言うパワーストーンは存在しませんのでご注意ください。
キャッツアイとは、正確には「キャッツアイ効果」となります。天然石にカボションカット(表面を丸い山形に研磨すること)を施した際、光が当たると猫の目のような反射が現れる現象のことです。
最も身近なものに「タイガーアイ」があります。光を当てて角度を変えると、まっすぐな光が表面を走りますよね?これがキャッツアイ効果です。
他にも、ムーンストーンにもわかりやすいキャッツアイ効果が現れます。もしお手元にある場合は、ぜひ照らして確認してみてください。3D画像のように、石の表面を光(シラー)が走るのを確認できると思います。
キャッツアイ効果が最も美しく現れるのは「クリソベリル」と言う種類の鉱物です。通常のクリソベリルにキャッツアイ効果が現れると、その石は「クリソベリル・キャッツアイ」となり一気に希少価値が高まります。
他にも、「トルマリン・キャッツアイ」「アクアマリン・キャッツアイ」など、この光彩が現れることで付加価値がつき、さらに取引額が上がっていきます。
「キャッツアイ」で販売されているパワーストーンは人工石です
よく、ピンクやブルーの鮮やかなパワーストーンに「キャッツアイ」と商品名がついている場合があります。これは天然石ではなく「人工石」です。自然に発色したものではなく、純度の低い天然石やプラスチックにトリートメント加工(着色)しているもので、厳密にはパワーストーンではありません。
もし宝石店で鑑定書がついているものならば本物ですが、「キャッツアイブレスレット」として数千円で販売されている商品は作り物ですのでご注意ください。ただ、最近はパワーストーンの幅が広がっているので、一概に偽物とは呼べませんね...難しいところです。
トリートメント加工を施したパワーストーンは、汗や皮脂に反応して色落ちします。夏場は特に注意が必要です。粗悪品の場合は手首に染料がついてしまうかもしれません。
もしカラフルなキャッツアイブレスレットを、店舗スタッフが「これは"天然"のキャッツアイです」と勧めてきたら、そのお店はあまり信用しない方が良いでしょう。知った上でパワーストーンとして進めているならば誠実ではありませんし、知らずにパワーストーンだと信じているならば知識がお粗末な証拠です。
まとめ
いかがでしたか?
有名な名前にもかかわらず誤解されがちな「キャッツアイ」、正確な知識を持つことでその神秘性はさらに高まります。ちなみに、猫目石(キャッツアイ)と虎目石(タイガーアイ)も、鉱物は全く別物ですので、あしからず...。
ぜひお手元のパワーストーンを光にかざして、キャッツアイ効果が出るかどうか試してみてください。もし見つかればラッキーです!
掘り下げて知識を高めて、あなたらしい「ストーン・ライフ」を送ってくださいね。