淡い朱色のパワーストーン「カーネリアン」は、温かみのある落ち着いた雰囲気ですね。価格も安く、ほとんどの店舗で取り扱いのある天然石なので、比較的手に入れやすい種類です。しかし、「何か普通すぎて...惹かれない」という方も少なくありません。
地味な見た目とは裏腹に、カーネリアンには壮大な歴史があるのをご存知ですか?
今回は、その隠された魅力について語っていきましょう。
目次
紀元前から愛されていたカーネリアン
パワーストーンと言えば、古代の装飾品として遺跡から発掘されることも多いですよね。カーネリアンを使用した出土品は、最も古いもので紀元前7000年の新石器時代まで遡ります。パキスタンのバローチスターン州に位置する「メヘルガル遺跡」で、穴を開けた状態のカーネリアンが発見されました。
他にも青銅器時代の「クノッソス宮殿」からは、装飾品として加工されたカーネリアンが発見されています。さらに、メソポタミア「ウル王」のお墓からはカーネリアンの首飾りが。どれも紀元前のものばかりで、はるか古代より宝石として珍重されていた様子が伺えますね。
宗教とも深いつながりのあるカーネリアン
パワーストーンを神仏と繋がるためのツールとして使うことは多いですが、カーネリアンもそのひとつです。イスラム教では、古代預言者がカーネリアンを身につけていたことから「悟りの石」と呼ばれ、身を守る護符の代わりに使用されていました。またユダヤ教では、司祭が胸当てにカーネリアンを用いたことから「希望の石」として神聖視されていました。
強力な魔力が宿ると信じられていた時代もあり、人々の信仰の対象になっていた歴史があるのです。
かの有名な革命家も愛したカーネリアン
歴史上の人物で、生涯を通じてカーネリアンを愛した革命家、その名は「ナポレオン」。力強くいななく馬にまたがる肖像画は、あまりにも有名ですね。彼は、高価な宝石を好んで身に付けていたそうですが、カーネリアンに関しては特別な想いを抱いていたようです。
権力の証とも言える自らの印章(ナポレオン専用の印鑑)はカーネリアンを用いて作らせていました。しかも、それを肌身離さず持ち歩いていたと言いますから、彼の中では「カーネリアン=護符」の意味を持っていたのではないかと考えられています。
多様性を持つカーネリアン
カーネリアンの一般的な意味としては「対人関係の改善」や「行動力」があげられますが、歴史を紐解いていくことで様々なイメージが湧いてきます。人々の信仰心を受けた神聖な石であり、歴史的リーダーの心を支えた力強い石であり...とても奥深いパワーストーンですね。
ルビーほどの強烈さはありませんが、しかし確かな強靭さが眠っていることを、古代の人々は見抜いていたのかも知れません。知れば知るほど、カーネリアンの輝きが魅力的に映ります。
まとめ
いかがでしたか?
とても平凡なカーネリアンが、何か特別なものに思えてきませんか?奥ゆかしさと力強さが共存する、とても魅力的なパワーストーンです。自信を失った時、一歩踏み出したい時など、そっと背中を押してくれるかも知れませんよ?
もっと掘り下げて、パワーストーンを深く理解しましょう。そしてあなたらしい「ストーン・ライフ」を送ってくださいね。