紫の透明な輝きを放つアメジストは、手軽なパワーストーンとしても、宝石としても人気のある石ですね。2月の誕生石として知られていますが、2月生まれの人だけに独占させるわけにはいかない、意味が「紫」のアメジストにはあるのです。
目次
古来より高貴な色として愛されてきた紫
和名は紫水晶。紫は、古来より宗教儀式を司る人や高貴な身分の人が身に着ける色として愛されてきました。
古代エジプトでは、魔よけの護符として使われ、キリスト教の儀式の際には司教がアメジストの指輪をして臨んでいたとか、ユダヤ教では司教の胸当ての飾りにアメジストが縫い込まれていたと伝えられています。
日本では、聖徳太子が制定した冠位十二階の最高位の色とされて以来、身分の高い人が身につけた高貴な色でもあります。
スピリチュアルなエネルギーを高める色
紫は、第3の目といわれる心眼、またはインドの伝承医学でいわれる第7チャクラに関連するとても霊性の高い色です。高いスピリチュアルなエネルギーを秘めているため、ネガティブなエネルギーを浄化します。
また、紫は情熱的な赤と冷静な青が混じりあった色でもあります。正反対の色がバランスをとって成り立っているので、ものごとを調整、統合し、不安やストレスをとりのぞき心に平安をもたらしてくれます。
アメジストの石言葉は、調和、覚醒、愛情
紫色のもつパワーと大地のエネルギーを備えたアメジストは、私たちにどんな効果をもたらしてくれるのでしょうか。
石言葉は調和、調整、統合 誠実、心の平和、覚醒、愛情など。
アメジストは愛と慈しみの気持ちを芽生えさせてくれます。人間関係のトラブルに悩んでいる時や怒りや悲しみにとらわれて自分を見失いがちな時などに、冷静に対処できるように導いてくれるでしょう。
また、人生のパートナーを見極める判断力がつき、良縁に恵まれるともいわれています。真実の愛を守りぬく石、愛の守護石といわれるゆえんですね。
直観力を高めるので、創造性を高めたいときにも手元に置いておきたい石です。
アメジストはワインの神、豊穣の神、演劇の神の化身?
アメジストの伝説として、よくギリシャ神話バッカスの話が紹介されています。バッカスはローマ神話の呼び名バッコスの英語読みで、ギリシャ神話ではディオニュソスといわれ、ワインの神、祝祭の神、豊穣の神として知られています。
ちなみに、その伝説とは以下のようなものです。
酒に酔ったバッカスが戯れに、最初に通りかかった人間を猛獣ピューマに襲わせようとしていた時、通りかかったのがアメジストという少女でした。月の女神の神殿に向かう途中だった彼女の危機を知った女神は、間一髪のところで、彼女を水晶に変身させました。バッカスは反省し、水晶にワインを注ぎながら罪をわびたところ、水晶は紫色に染まり、「アメジスト」になったというお話です。
実は、ディオニュソスは、全能の神ゼウスと人間の間に生まれた神で、ゼウスの妻の嫉妬により悲惨な目に遭うことから、ギリシャ悲劇の題材にもなっていて、その名前を冠した演劇祭がおこなわれているほどです。そのためか演劇の神とも称され、芸術に携わる人々のお守りとしても愛用されているようです。
アメジストを身に着けていると悪酔いしない?
名前の由来としては、ギリシャ語でお酒を意味するmethy と否定辞のaという言葉から構成されていて、「酒に酔わない」という意味を持っています。そのため、「この石でできた杯で酒を飲めば悪酔いしない」という伝説が作られたのでしょう。お酒だけではなく、人生においても悪酔いしない、魔よけのお守りとして、成人の記念に贈られるところもあったようです。
まとめ
かの天才レオナルド・ダヴィンチは「教会のステンドグラスを通してさしこむ紫の光のもとでは、瞑想のパワーを10倍にすることができる」と述べていたそうです。アメジストを身に着けて瞑想したら、とてつもないヒラメキが降りてきそうな気がしますね。
京都の都市といえば、風水的にみても霊的に偉大な加護を受けた都市とされています。それもそのはずで、平安時代に都が遷都したときに時の帝によって、碁盤の目に規則正しい結界のような街の造りにしたからです。その四方の守護をつかさどるのが、四神と呼ばれる聖獣になります。四神の力が込められたパワーストーンは抜群の力が宿ります。ぜひ身につけてみましょう。
四神とは一体何なの?
博識な方やファンタジー好きな人はすでにご存じでしょうが、四神とは中国の神話に登場する聖獣になります。「玄武」、「青龍」、「朱雀」、「白虎」と言われ、それぞれの四つの方位をつかさどります。北は玄武が、南を朱雀が、東に青龍が、西を白虎が守護しているとされています。これを四神相応といい、四神相応の布陣が引かれた都市はエネルギーが安定し、地勢があるとされます。余談ですが、京都の都がいまだに千年謳歌と呼ばれて日本人の故郷とされるのは、この四神のおかげなのかもしれません。平城京や平安京時代に時の天皇は、これを京都の土地にあてはめることで巨大な結界を敷いたのです。巨大な都市の結界に用いられるほど、四神のパワーは絶大になります。
四神の持つエネルギーとは?
玄武は想像上、亀に似た姿をしています。見た目は亀ですが、その長いしっぽは蛇をしている聖獣です。死と生の胎動を象徴するため、パワーストーンとして持つと、災厄から身を守り繫栄と長寿を与えてくれます。朱雀は赤い鳥の姿をしています。ヒナ鳥がこれから大空に飛び立つように、困難を跳ねのけ平安と福を招きいれます。青龍はその名の通り龍の姿をしています。財政や富をもたらし、出世運を上げます。まさに龍は猛々しい姿だけでなく富貴をもたらすものです。最後に白虎は商売を繁盛させ、家内の安全を守ってくれます。どれか一つ加護を受けるだけでも良いかもしれませんが、四神相応というように、四神の力が合わさることでパワーストーンもより強力な守りとしてあなたを守護してくれます。四神のパワーストーンは水晶にこれらの聖獣が彫られていたり、描かれていたりします。パワーストーンを身につけたならば、ぜひとも京都の四神がまつられる神社をめぐってみましょう。
四神をつかさどる神社が京都にある!
さて、四神の加護をえたならば、一度そのパワーストーンを身につけて京都の地を巡ってみましょう。京都には四神をつかさどる神社が存在します。そこでさらなるエネルギーをパワーストーンに注入させることができます。まず北の玄武は、世界遺産にも登録されている「上賀茂神社」になります。京都三大祭りである葵祭の舞台ともなる神社で清めの砂など有名です。青龍は東にある「八坂神社」がそれにあたります。こちらも三大祭りである祇園祭の舞台となる場所で、疫病を跳ねのける祭神が社に祀られています。西に位置する松尾大社は白虎がそれにあたり、松尾大社はお酒の神様を祀った神社とあって、境内には酒樽がたくさんあります。最後に南をつかさどる朱雀は「城南宮」になります。あまり一般に馴染みはありませんが、京都御所の裏鬼門を守る場所として昔から貴族の間では信仰がされてきました。都市部から離れた場所にあるため、ゆったりと観光したい人にはうってつけの場所かもしれません。
まとめ
四神にはそれぞれ力が宿っています。四神の力を身につけるだけで、強力な加護が得られます。気分はまさに陰陽師です。パワーストーンの浄化の目的も兼ねて、四神にあたる神社を巡ってみるのも面白いですね。