アクチノライトの基本情報
アクチノライトという名前はなかなか耳にしないかもしれません。それというのも、アクチノライトは、石単体として存在することがほとんどなく、インクルージョンとして他の石に含まれていることが多いからです。
単体結晶として存在しても価値がなく、他の石に含まれて初めて価値が出るという不思議な石です。
アクチノライトは、和名を「緑閃石」といい、その名の通り、緑っぽい色の石になります。
この緑色の正体は含まれている鉄分によるもので、鉄分が多ければ多いほど、濃く、黒っぽくなります。
アクチノライトは基本的にインクルージョンとして存在しているわけですが、例えばどんな石に含まれるのかというと、一番有名なところで水晶になります。
水晶にアクチノライトが内包されると、水晶の中で緑のような青のような色合いの針状の結晶が形成されます。
この水晶は特別にグリーン・ルチルクォーツ、もしくはブルー・ルチルクォーツなどと呼ばれています。
アクチノライトの効果
アクチノライトのような緑色の石というのは、概して、癒しの力が強いとされています。
アクチノライトにもヒーリングの効果があるとされており、特に人の心に溜まったストレスを解消する働きが期待されます。
アクチノライトの最大のパワーは、魔除け効果にみられます。
癒し効果よりも魔除け効果が高いのが、アクチノライトの特徴でもあります。
悪霊から身を守る強力な魔除けの石として、古来よりスピリチュアルな儀式で活躍してきました。現在でも災害避けや邪気払いの効果があるとして、魔除けやお守りとして重宝されています。
これらの効果は、インクルージョンとして何かの石に含まれた時でもみることが出来ますが、その主体となる石の効果の一つとして説明されてしまいます。
そのため、魔除け効果がアクチノライト由来のものだとは気付かれにくいです。
アクチノライトの名前
アクチノライトという名前は、ギリシャ語で放射光、または光線を意味する“actis”から付けられました。これは、アクチノライトの結晶が放射状に集合していることに由来しています。
浄化方法
先にも述べたように、アクチノライトはインクルージョンとして他の石の中に内包されていることがほとんどのため、主体となる石の特性に合わせた浄化方法で浄化することになります。
つまり、インクルージョンとして何かの石に内包されている場合は、どんな浄化方法でも大丈夫ということです。
但し、アクチノライトだけで構成された結晶を浄化する場合は、水晶クラスターにのせて浄化するようにします。とてももろい構造になっているので、取り扱いには十分な注意が必要になります。
また、長時間太陽光に当て続けると変色する恐れがあるので、保管する際にも直射日光の当たらない場所を選ぶなど注意が必要になります。
主な原産地
ミャンマー、ロシア、アメリカなどから産出されます。
鉱物学
アクチノライトの結晶は、Ca(Mg,Fe2+)5(OH(Si4O11))2で表わされ、結晶構造は単斜晶系に属しています。モース硬度は5から6と、水晶よりももろいです。
また、アクチノライトは角閃石(アンフィボール)に属する石でもあります。