アイオライトの意味や効果
アイオライトは、光の角度によって「紫がかった青色」、「灰色がかった青色」、「青色」など、様々な色に見えるという多色性を有しています。
この多色性を利用して、古来の船乗りたちは、アイオライトを光にかざして見て、青色に見える方角に舵を取っていたという言い伝えが残っています。
このように、古来の船乗りたちはアイオライトを羅針盤として使用していたようですが、実際、アイオライトには、「人生の羅針盤」とも言われる「正しい道や正しい方向に導く力」が備わっているのです。
具体的には、持ち主の人生を正しい方向に前進させてくれるという働きや、本人の願望を叶えるための方向性を明示する働きがあります。
特に迷いが生じた時に、進むべき道筋を示してくれることから、アイオライトは「人生の羅針盤」としての役割を果たす石と言われています。
ところで、アイオライトの石言葉には、「誠実」、「徳望」、「貞操」があり、このことからアイオライトは「幸せな結婚へと導びいてくれる石」だと信じられてきました。
ヨーロッパでは、年頃になった娘に両親がアイオライトを贈って、娘の幸せな結婚を願ったと言います。
アイオライトのヒーリング効果
「精神の安定」という石言葉を持つアイオライトは、持ち主の不安を取り除き、思考を安定させ、平常心を保つことをサポートする効果が期待出来ます。
また、過度なプレッシャーからの解放を促し、リラックス効果をもたらしてくれます。
こうした鎮静作用は、アイオライトの青紫色に由来しているとも言われています。
また、アイオライトは肝臓にも効果を発揮してくれます。
アイオライトは、疲れて弱りきった肝臓を癒すことで、肝臓の作用を強化して、身体の内側から健康的な肉体を作り出してくれると言われています。
アイオライトの色
「アイオライト」という名前は、ギリシャ語の “ion”(すみれ)と “lithos”(石)という単語を組み合わせたもので、「すみれ色の石」という意味を有しています。
和名の「菫青石(きんせいせき)」もこれに準じて付けられたものです。
「すみれ色の石」という意味の名前が付くことからも分かるように、アイオライトの色はすみれ色、もしくは青紫色です。
しかし、アイオライトは、先にも述べたように、見る角度によって様々な色合いを見せてくれる多色性を有しているため、灰色や褐青色、時には黄色がかった色に見えることもあります。
アイオライトの浄化方法
アイオライトに適した浄化方法は、水による浄化、月光浴による浄化、水晶による浄化、煙による浄化になります。
日光浴による浄化に関しては、長時間日光にアイオライトを晒すことで、石の変色を招く恐れがあるため、不適当だとされています。
ですので、保管をする際にも、直射日光が当たらないよう注意する必要があります。
アイオライトの主な原産地
アイオライトは、イギリス、アメリカ、インド、カナダ、ブラジル、スリランカ、マダガスカル、タンザニア、ミャンマーなどで採掘されています。
中でも特に有名なのは、インド、スリランカ、マダガスカル、ミャンマーで採られたものになります。
アイオライトの鉱物学情報
アイオライトの鉱物名は、“cordierite”(コーディエライト)と言います。これは、アイオライト研究者でもあったフランスの地質学者 Louis Cordier(ルイス・コルディエ)の名前に由来しています。
アイオライトの結晶は、Mg2Al3(AlSi5O18)で表わされ、結晶構造は斜方晶系に属しています。モース硬度は7~7.5と、比較的硬いです。